虹の器官 Rainbow Organ
人間は、虹の器官(Organ)、受容器、オルガン(Organ)。
虹は、水蒸気に太陽光が当たって、特定の角度から観察者が眺めると色が別れて見える現象。
当たり前だけど、太陽光には、別れる前のこの七色の光が常に内在している。
だから、太陽の光を見ると透明にみえても、私たちはいつも虹の色彩を感じている。
飛躍して聞こえるかもしれないけど、虹を作っているのは、光と水、観察者である私たち
とも言える。水と光と人間による変奏曲。その、歓喜のバリエーション。
富永大士『 恋人たち、死、運命の輪 』より
人間に与えられているのは、1つ身体、1つの視座。
宇宙全体を視たり、感じることは難しいけれど、人間は巨大な宇宙全体のネットワークに
組み込まれている存在であることは間違いない。
古来、賢者やシャーマン、狂人たちは、宇宙全体からの視座によって、人間の存在について
伝え導いてきたように思う。
そのような全体からの視座で世界や人間という存在を観察して、絵画で表現すること。
本展覧会が、そのような意図の小さな一歩となりますように。
富永 大士(タイシ)
1979年熊本県天草町生まれ、大阪府豊中市育ち。2002年東京造形大学(岡村多佳夫/現代美術ゼミ)卒業。
1998年より、commandN(東京)、ベルリンの壁跡、熊本市現代美術館、Druckdealer(独ハンブルク)等で発表。
2019年より、米アリゾナ州にあるホピの居留区に許可を得て滞在。また青森市の招聘で滞在。各地で見て知ったことを、
絵画作品として結実させています。
絵画は、「天」と「地」の中間にいる人間という存在について表現しています。
人間という存在の“ビジョン”を具現化させるべくフィールドワークや文献の猟歩、スケッチを日々貯めて、
それらを絵画に結晶化させています。
「 虹の器官Rainbow Organ 」
2023年6月14日(水)-18日(日)11:00-17:00
*16(金)のみ 12:00-21:00 (17:00-21:00:NIGHT MALL kumagusuku同時開催)
会期中無休 入場無料
於 kumagusuku (京都・阪急大宮駅より徒歩6分)
◆ イベント(調香)
6月16日(金)12:00-17:00
「あなたの大切なものを香りにします」限定3枠 調香師:寺田紫
◆ トークイベント(鼎談)
6月17日(土)15:00-16:00 (無料・予約不要)
「 星と人と花について 」
長岡知子(西洋占星術、フラワーエッセンス) × 寺田紫(調香師) × 富永大士(画家)