Kumagusuku

森山佐紀 個展『漂流と膜』

開催期間:2021.11.12~2021.11.21

森山佐紀 個展『漂流と膜』
会期|2021年11月12日(金)~11月21日(日)の金・土・日
時間|11:00~17:00
会場|kumagusuku SAS
〒602-8126 京都市上京区中書町685-2

デザイン:芝野健太
作品写真:松尾宇人

図像資料をもとに制作した乾漆壺の展覧会を開催いたします。
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私が壺を作るようになったのは、岩田慶治氏の著書『死をふくむ風景』に書かれていた、「壺というのは単に閉ざされた空間ではない。壺のなかに不思議が封じ込められている。」という一節を読んでから。壺の中の不思議とはなんぞと気になり、実際に壺を作る事で何か見えてくるものがあるのではと壺のシルエットを作品に取り入れた事がはじまりだ。

古代の壺に関する学術書や研究機関が公開しているデータベースを集め、実物に触れることができない壺について想像を重ねていくうちに、私が見ている壺は自身が見たいようにしか見ない理想の壺である事にある時気付く。それは、様々なメディア上で膨大に溢れかえっているイメージを目にした時に、こちらが勝手に理想を押し付け空想する行為にも似ているように私は感じた。

日々目にする沢山のイメージに人はどんな理想を見るのか。この展覧会ではそんなことを考える空間にしたいと思う。

<作家情報>
森山佐紀
1988年アメリカ生まれ
2015年京都市立芸術大学大学院美術研究科工芸専攻漆工領域修了
現在、京都にある共同スタジオpuntoを拠点に制作活動中
https://sakimoriyama.tumblr.com/
https://www.instagram.com/sak1m0riyama/