Kumagusuku

Earth Combinatoria-園芸と美術のラボラトワール-

Earth Combinatoria -園芸と美術のラボラトワール-
石田翔太(日本画家)、切江志龍(植物学者・美術家)

2022.11.13 sun – 11.20 sun
11:00-17:00 (14 mon 15 tue close)

路上の園芸は世界の植生の混淆であり、進化が引き離したものたちが再び出会い、結合し、可能性の地球を映し出す場だ。
我々は園芸史や植物形態の理論、接ぎ木技術研究をリサーチすることで植物観についての分析的な考察を重ねた。
その成果として、植物を通じた「結合術」を、日本画家と植物学者の二人展として提示する。

石田翔太(いしだ・しょうた, Shota Ishida)

美術作家としてのキャリアを日展でスタートするが、ステレオタイプ化した「日本画」と決別して日本画家の役割を捉え直し始める。感性と理性が相克する表現や、日本美術がもつ日常性や空間性の再解釈を京都学派の哲学を参考にしながら取り組む。学際グループ「芸術と科学リエゾンライトユニット」の発足に関わるなど、自然科学系研究者との共同制作や講演にも取り組み、異分野の思考や技法を用いた作品制作を通じ、その成果を哲学的に還元することで「日本画」の反省と一般化を試みる。

1983 滋賀県大津市生まれ
2010 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻日本画修了(修了制作大学院市長賞)
2015 京都日本画新展(同18年賞候補  京都:美術館えきKYOTO)
2016 第3回改組新日展 特選
2017 第1回新日春展 新日春賞
2020 日本物理学会 第30回格子欠陥フォーラム 講演・作品発表 (オンライン)
2021 Kyoto Art for Tomorrow -京都府新鋭選抜展- (同22年 京都:京都文化博物館)
2022 吉野石膏美術振興財団令和3年度日本画個展助成 採択


切江志龍(きりえ・しりゅう, Shiryu Kirié), PhD

博士(農学)。生命美学プラットフォームmetaPhorestに2015年から所属し、自然科学研究と美学的考察を織り交ぜた活動を行う。画家モネの画題となったスイレンを育てた園芸家が遺した花園でのフィールドワークをもとにアートスペースキムラにて初個展(2020年)。主な美術イベントの参加経験として、茨城県北芸術祭(2016)、国際ワークショップ BioCamp: Garden as Biotechnik(2018)がある。2021年には「再演 -指示とその手順-」(東京藝術大学大学美術館)にて仕様書及びアーカイブを展示。現在はバイオ企業のエンジニアとして研究開発に携わりながら、独自の制作・研究を行う。

1991生
2016 茨城県北芸術祭 岩崎秀雄+metaPhorest (齋藤帆奈、飯沢未央、切江志龍)
​として参加
2018 早稲田大学先進理工学研究科博士前期課程電気・情報生命専攻 修了
2019 官民協働海外留学支援制度多様性人材コース(文部科学省)採択(フランス)
SARL Latour-Marliac(フランスの花園)アーカイブ室 にて石田との共作を展示 
2020 個展 Temple of Nymphaea -Herbarium- (東京:アートスペースキムラ)
2021 東京大学農学生命科学研究科生産・環境生物学博士後期課程 修了 
再演 -指示とその手順- 石田と共同参加 (東京:東京藝術大学大学美術館)