Kumagusuku

『遠隔同化 二人の耕平』改め『「切断」のち「同化」』 内覧会のご案内

クマグスクで開催中の企画展 小林耕平 × 高橋耕平「遠隔同化 二人の耕平」が展示作品を全て刷新、

タイトルも『「切断」のち「同化」』と改め。新たな “同化” への二人の挑戦が始まりました。

今回の展示替えに合わせて普段は宿泊客のみ鑑賞可能な展覧会をご覧いただける内覧会を開催いたします。

また、合わせて今年の春まで豊田市美術館で開催されていた企画展「切断してみる 二人の耕平」展に出品されていた

映像作品も特別上映いたします。

 

小林耕平 × 高橋耕平『遠隔同化 二人の耕平』

改め『「切断」のち「同化」』内覧会

期間:7月15日(土)〜7月22日(土) 13:00 – 16:00 *宿泊客の方は夜まで鑑賞いただけます。

鑑賞料:無料

会場:KYOTO ART HOSTEL kumagusuku

*客室は場合によっては一部ご覧いただけない場合があります。ご了承ください。

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展覧会概要:

「切断」のち「同化」

昨年10月にスタートした小林耕平×髙橋耕平による「遠隔同化―二人の耕平」。その後、同じ二人の耕平は、豊田市美術館で開催した「切断してみる。―二人の耕平」での「切断」にまつわる5つの課題の実践を通して、想定外(?)にも、作家としての主体を露にし、思わぬ同化の一端を垣間見せた。この経験を受け、クマグスクで「同化」を顧みる。今回は、4つの課題。お互いの手の内も分かったところで、それぞれの取り組み方はどうなるのだろうか。「切断」のち「同化」の試み。

【同化と◯◯ 境目を意識する】
同化は完全に「一」の状態なのか。ぴったりと重なった状態。ただ、そこにどんな区別も境目もないとなると、同化していると、どうやって証明することができるのだろうか。一つしか見えなければ、最初から一つしかないように思われるのだから、同化という出来事が起こっているのかどうかも分からない。
同化を確かめるために、少しだけズラして、わずかな境目を意識してみる。
4つの部屋と一つの共有スペースから成るクマグスクの構造が、境目を意識することを可能にしてくれる。

同化と類似(Room1)
同じであることと、似ていることは違うのだろうか。
何かに似ていると認めることは、それを受け入れることではないだろうか。
受け入れたのなら、受け入れたその部分は、同化していることになるのではないだろうか。
同じと、似ているを区別するものは?

同化と相似(Room2)
大きさが違っても、同じ性質を持っているのなら、同化していることになるのではないだろうか。
距離を変えれば、大きさは変更できるのだから。
強度が違っても、同じ性質を持てたなら、それは同化なのではないだろうか。
強度の違いは、確かめられるのか。

同化と包摂(Room3)
個々のものを入れる大きな袋を考える。
大きな袋の中身が見えなければ、個々のものが中にあることは分からない。
外から一つしか見えないとき、中は同化していることになるのだろうか。
袋が揺れて中身が混ざり合う。輪郭が溶けてなくなる。
それでも外から見た袋は、前と同じままなのだろうか。

同化と素通り(Room4)
私のなかに/何かのなかに空洞を作る。何でも通り抜ける空洞。
その空洞が塞がったとき、同化は起こっていることになるのだろうか。
空洞を通り抜ける。何かの空洞を塞ぐとき、その何かに同化していることになるのだろうか。
何かの一部になることと、同化は違うのだろうか。
空洞の輪郭を感じることは、同化を感じることになるのだろうか。

同化(共有スペース)
Room1からRoom5の起点となる同化。境目を意識することで、同化はどんな姿を見せるのか。